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FF13(Steam)をやった感想


FFのオフラインのナンバリングタイトルでFF13(Final Fantasy XIII)だけやったことがなかったのでSteam(PC)版をやってみてクリアしたのでその感想を残す。
FF13はオリジナルがPS3用のゲームで現行のゲームコンソールでは遊べない(記事執筆時)。PS3を持っていない場合はSteam版かクラウド版しか選択肢がない。
両方とも試してみたがクラウド版は画質が微妙でもっさり感と操作の遅延を感じて快適ではなかったのでSteam版+PS4コントローラー(DualShock4)でプレイした。
ラスボスは倒し、ミッションも1~63まではクリアした状態のレビューである。(ロングイとミッション64は倒せていない)
これまでクリアしてきたFF1~10,12,15との比較も含めて感想を書いてみる。





 

キャラクターとストーリー・世界観・音楽

巷では「パルスのファルシのルシがコクーンでパージ」などと揶揄されストーリーに専門用語が多くて難解と叩かれていることもあるが、実際にやってみると全然そんな事がないと感じた。
確かに専門用語はあるがきちんと解説されるし、無意味に使われているわけではなくストーリー上で必要だから用いられているだけであり、その点は他のFFと変わらない。
ストーリー自体は奥深く、よく練られているため、多少複雑ではあるものの復習する機能などもあるため困ることはない。
ストーリーとしては世の中に大激震を走らせたある事件が起こった直後から始まる。ゲーム開始時点ではこの事件の全貌はおろか部分的な情報も殆どわからない状態から始まり、ストーリーを進めていくうちに終盤でこの事件の全貌がわかっていくという流れである。そのため、特に最初の方は何がなんだかわからない状態が暫く続き、退屈してしまったり意味がわからないとやめてしまうユーザーも一定数は居るのではと考える。
ストーリーを進めるに従って様々な謎や伏線が回収されるため長い映画を見ているかのような感覚になる。FFとしてはこういったタイプのストーリーはあまりないため楽しめたし、FF10ほどではないが深いストーリーだと感じた。

本作でも6人のプレイヤーキャラクターが登場するがみんな魅力的である。主人公のライトニングは前作のFF12と違ってきちんと主人公をしている。
それぞれのキャラクター全員が成長していく過程が描かれ、ゲーム終盤ではきちんと各キャラクターに思い入れがある。
前作のFF12は主人公ヴァンとヒロインのパンネロ空気だし、ストーリー最高峰のFF10も思い入れがないキマリが居たり、と全キャラをきちんと立てられているのがFF4以来なのでは?と感じる。
バトル面においてもやり込まない限りはそれぞれのキャラクターに得意な役割が割り当てられているため、バトル面でも個性が現れているのは良い。
個人的にはライトニングとヴァニラが好み。

音楽はFF、「閃光」「ブレイズエッジ」などの戦闘曲が何度聞いても飽きず、世界観やシステムにマッチしており、非常に良い曲だと感じ、戦闘曲以外だと「セラのテーマ」やそれのアレンジの「サンレス水郷」などはとても耳に残っている一方で他はいまいちぱっとしないと感じてしまった。植松さんの偉大さがよくわかるとともに、植松さんが参加していないFF12も良い曲が多いので、世界観と作曲家の相性は大切なんだなと感じた。





 

フィールド

一本道RPGと呼ばれている通り、中盤くらいまでは完全にダンジョンは一本道かつ一方通行である。
FF9まであったフィールドという概念が基本はなく、だからといってFF10や12のように世界地図があってそれぞれのエリアがつながっているというわけでもなく、繋がりのないダンジョンを順番にクリアしているような感覚である。
FF13ではストーリーが章立てされているが、その章単位でステージが変わっていくため、自分が今どこにいるのかと言うのがいまいちパッとしないのである。
FF13では全13章構成だが、一本道・一方通行(もとに戻れない)でパーティーキャラも固定の状態が10章までは続く。
もちろん一本道とは言っても多少の分岐や行き止まりはあるので多少冒険している気持ちにはなるが、フィールド上の謎や仕掛けを解いたりすることはない。
11章からやっと広いフィールドを自由に動けるようになり、寄り道をしたりミッションにチャレンジしたりといったRPGっぽいことができるようになり、楽しさが膨れ上がる。この辺はFF15と逆(FF15は中盤まで広いフィールドを動き回り、中盤以降で一本道になる)である。
ただし、ダンジョンは構造が終始シンプルで過去作のような迷うというRPGの醍醐味はあまり味わえない。
ストーリーの都合上仕方ない部分もあるが、こういった部分はRPGとして楽しみたいユーザーにとってはマイナスポイントになる。
同じ一本道のFF10はあまり叩かれていないことを考えると、一方通行でフィールドのつながりが無いことが一番の違いなのではないかと考える。
フィールド上にはセーブポイントが点在しているのであまりセーブで困ることはない。基本的には街などの拠点が殆どないため、セーブポイントで物販がある。なぜショップがセーブポイントで使えるのかは意味がよくわからないしフィールドの世界観は謎である。
本作はシンボルエンカウントでフィールド上にモンスターが存在し、敵の後ろに回り込んで接触することで奇襲攻撃でき、有利に戦闘を始められる。





 

バトル・成長システム

バトルは今作の最大の売りだと思う。
アクティブタイムバトルでコマンド式なのに、適切な作戦と正確な判断と素早い行動切り替えが求められ非常に爽快感が高いバトルシステムとなっている。
各キャラクターにはロールと呼ばれるいわゆるジョブ的な役割を持たせられ、それを戦闘中に切り替えられる。(FF10-2のドレスフィアのような感じ)
ロールは6種類しかなく、それぞれのロール自体でできることは限られているため、戦闘中にロールを何度も切り替えながらいろんな事態に対応していく必要がある。
また、攻撃のチェーンを繋げてチェーンゲージを上げていき(逆に時間経過で減っていき)特定の値で敵をブレイクさせることでダメージ効率が上がるといった時間的な要素も含まれている。
今作では雑魚敵が過去に比べて非常に強く設定されており、過去作のように強い物理攻撃や魔法攻撃を連発していれば勝てるということはなくなり、適切なロールの設定と切り替えをしないとあれよあれよという間に全滅してしまうことがかなり多い。
FF13は敵の弱点やパターンが分かっていない状態では全滅しやすく、私もクリアまでに何十回と全滅してきた。過去作は全滅してもクリアまでに数回程度だが、FF13は1日に数回全滅は普通にするFF内での死にゲーである。
ただし、FF13はゲームオーバーになってもその戦闘の直前からやり直せるようになっているので全滅自体は怖くない。全滅して学んでいろんな作戦を試しながら上達していくゲームである。
敵が強いため1回の戦闘も長く、ちょっと気を抜くと有利だった風向きが急に変わって負けることもあり、気が抜けない。そのスリルがこれまでのFFにはなかった新しさであり、面白さでもある。アクティブタイムバトルにこんな発展方法があるなんて・・と目からウロコだった。
なお、3人パーティーで操作できるのはリーダーのみ。残りの2人はロールの切り替えのみ可能で自動で動く。そしてリーダー戦闘不能でゲームオーバーなのがより難易度を上げている。リーダーが即死攻撃で一発アウトということも稀に起こる。
難しければレベルを上げればよいのでは?と思うかもしれないが、ストーリー上で上限レベルが設定されており、ストーリーが進むに従って上限レベルが少しずつ上っていくため、レベル上げに上限がある。
そしてその上限レベルでも何も考えていないと普通に全滅する。過去のFFのようにはいかないのである。
なお、ここではレベルと言っているがプレイヤーそのものにレベルがあるわけではなく、それぞれのロールにレベルが存在し、与えられた経験値を育てたいロールに割り振っていくタイプの育成方法である。
FF10のスフィア盤を各キャラのロールごとに持っているイメージである。
この成長システムもどのロールを育てるのかを考えながらやらなければならず巻き戻せない(振り直せない)ため、ゲームの難易度を大きく左右する。
バトル面でここまで戦略的で爽快なFFは13以外にはなく、後作にも是非残してほしかった部分である。
まとめると、バトルは非常に良いということになる。





 

ボリューム・難易度

ストーリー自体のボリューム自体はそこまで大きくはない。寄り道スポットもそこまで多いわけではないので本編をクリアしたいだけなら50時間ほどあればよいのではないか。
ストーリーはそこまで長くなく、ちょうど良いが戦闘が1つ1つが長いため、それがボリュームを大きく感じさせている。
裏ボスやミッションをすべてクリアするためには100時間レベルのやりこみは必要と思われる。
上で述べたようにストーリーは深くて少し難しめ、バトルに関しては結構難易度が高いこともあり、初めてのFFとしてはとっつきづらいかもしれないが、その分クリアしたときの嬉しさは他の作品よりも大きいと感じた。





 

まとめ

一言で表すなら「バトルが楽しいFF」。
ストーリーも十分によくキャラクターも良く、やってよかったと思うFFである。
バトルシステムの完成度が非常に高く、アクティブタイムバトルの究極系と言えるのではないか。
是非FF4からFF12までをやったことがある人にはおすすめしたい。
オンライン作品(FF11,14)以外のFF1-15で私が順位付けするとしたら、
FF10 > FF6 > FF4 > FF13 > FF7 > FF5 > FF12 > FF9 > FF3 > FF8 > FF1 > FF2 (> FF10-2)
となる。
是非続編のFF13-2やLRFF13もやってみたいと感じた。

↓ 本編クリア後ミッション63までクリアした際のステータス。ミッション64とロングイは倒せなかった。

↓ お気に入りのライトニングとヴァニラのステータス

総合評価: ★★★★☆
ストーリー: ★★★★☆
世界観: ★★★☆☆
システム/UI: ★★★★★
音楽: ★★★☆☆
グラフィック: ★★★★★
キャラクター: ★★★★★
ボリューム: ★★★☆☆



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投稿日: 2022年12月28日
最終更新日:





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